というNHKの番組をたった今見終えたところだ。

僕は小学生の頃、「キャンディーズ派」だった(対抗は当然ピンク・レディー)。特に誰が好きというのはなかったけど、強いて言うなら「ミキちゃん派」。笑顔が好きだったなぁ。

子供の頃の印象もかなり深かったが、大人になって改めて見てみると、キャンディーズのいい意味での生々しさがよく伝わってきた。

当時アイドルと言えば、やはり「敷かれたレール」を当たり前のように歩んでいた。自分達の意思は反映されているようで、やはり周りの「大人たち」の作った土台からは抜け出せるものではない、そんなものだった気がする。それが、彼女達はゲリラ的とでもいう方法で「解散宣言」に踏み切った。

もちろん当時は社会現象にまでなっていたから「えーっ!」という気持ちははっきりと覚えている。

しかし、彼女達は最後の言葉に「私たちは幸せでした」を選んだ。でもたぶん、本当に幸せだったと実感したのは、やめてから以降だったのではないかと思う。もう二度とキャンディーズとしては立たない最高の舞台で幕を閉じ、数万人のファンの鳴り止まない声援がきっと時が止まったようにその場では感じていたはずだ。

そこで素晴らしいのは、その後個人では復活した二人はいるが、キャンディーズとしては決して再結成しなかったところに彼女達の「強い意志」が感じられる。最高の状態で惜しまれながら解散する。そのために数え切れないほどのスタッフが後押ししてくれる。辛い時期も確かにあったはずだが、アイドルとしては見事な引き際だ。

といって復活しないのがいい、と言うことではなく、そうすることが彼女達の「意思」によって周りが動いた、というところに彼女達の飾り物としてのアイドル像から「人間キャンディーズ」を自分達の力で作り上げた、そういう一種の革命的なアイドルスタイルを確立したことは賞賛に値する。

アイドルも人間だったんだ、という、まったく当たり前のことを行動にして表現した。28年前の話である。

この4年後、僕はその世界に足を踏み入れることになろうとは、このときはまだ「夢のまた夢」でしかなかった。

彼女たちは富と名声を手に入れた代わりに、かけがえのないものを犠牲にしていたはずだ。その彼女達の姿勢が、その後の僕の芸能界挑戦の引き金の一つであることは、今にして思えば納得できる。

僅か4年程度の活動期間は、28年経った今でも色あせる事はない。僕はそう信じている。彼女達や他のアイドル達の活躍があってこそ、今のタレントの進化が成り立っていることを、僕は忘れない。